ひらログ

おひまつぶしにどうぞ。

わかる?

 「わかる!」と言われると、ほっとします。手を取りあいたいような気持ちで満たされるのです。ただし「わからない」は「わかる」の反対側に置かれるものではない、ということもここに書き添えておきましょう。当ブログに寄せられた感想のなかに「こんな考えかたもあるんだ、って新鮮」というものがありました。私にとってもこれは新鮮なことばであり、自分とはことなるもの、わからないものを摂取して返信までくれたその人の、やわらかさを喜ばしく受けとりました。「わからない」を表明することと、遠ざけることとは別物です。

 私には愛する人たちの言うことがわかりません。いつもだれかといたい人、沈黙をこわがる人、レディファーストが嬉しい人。挙げるときりがないのですが、とにかくみな別の星から来た人です。私はそれぞれに「ちっともわからない、あいしている」と思っています。

 「あなたの好きなものが、私は好きでない。ただ、あなたのことは好き」、これは成立します。これだけです。すべてわかるとは幻です。おそろいしか認められないなら、鏡に見入るほかありません。人はみなそれぞれ違い、永遠にわかりあわないという事実をおもしろがるところから、思いやりと呼ばれるものは生まれます。

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