ひらログ

おひまつぶしにどうぞ。

朝食を

 先週、吐き気に耐えながら欠勤の連絡をし、心療内科を探したのと同じカフェで、カプチーノとクッキーを平らげてこれを書き出した。午前中に空腹を感じたのも、朝食らしきものを摂ったのも、ずいぶん久しぶりだ。夏休み以来か。早くも最悪の状態は脱したらしい。いつまでもどん底にはいないのだ、少しずつよくなるものなのだ、としみじみ思う。むろんそうでなくては困る。しかし、心身が衰弱したとき、想像上のよりよい未来を現在に結びつけるのは難しい。

 週末が暮れる夜、人通りのまばらなバスセンターに立っていたときのことだった。ふいに淡々とした心持ちが戻ってきた。会社に行き、帰るだけだ、明日はなにごともなく出社できる。そんな気がしたのだ。いつもの、むやみに悲しく重苦しい気分は、すっかり和らいでいた。それから、全身が拒絶反応を示したり、余暇や夢のなかまで会社にまつわる暗い考えが頭をよぎったりすることは少なくなった。

 この変化は、薬効のあらわれか、苦しみながら先週を乗り切った安堵と自信のためか、それとも、飽きもせずまた訪れた汚い海辺の風がよかったのか。定かではないが、それらすべてだろう。今日は二度目の診察がある。ビルに向かう足取りは、きっと前ほど重くない。