ひらログ

おひまつぶしにどうぞ。

取り立て屋へ

 行きつけのカフェにて「価格改定のお知らせ」を見る。どうやらほんとうに消費税は上がるらしい。取り立てられたぶん、国民になにがもたらされるか。いかに還元されるか。そのあたりは不明瞭だが、ごく近い将来の増税だけは、確定した事実であるらしい。

 老後の生活資金も災害時の救援も約束されず、しかし、負担の重くなることは決まった。だれがいつ、それをよしとしたか。はっきり問われたり、認めたりした記憶など私たちにないが、決まったことである。世間はつつがなく休日の午後を運行している。そのしずかなるさまが、決まったことであるのだ、と私に突きつける。いまだ理解は追いつかない。

 事件や政治、小難しい話は、気分が暗くなるからしない。こうなっては、社会を動かそうと叫ぶのはあきらめて、この枠組みのなかで逃げ延びるのが得策だ。そういった、部分的には正しく見えるふるまいが芯までしみついて、私たちはますます、羊の群れか玩具の山に似てくる。顔と声を剥ぎ取られる。私は怒るのがきらいだが、自身のことばをもって話せるうちに、存在を黙殺されないように、考えたことを書きとめつづけねばならない。日本もろとも沈むよりよろしい。この国は歪んでいる。狂いはじめている。